東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

イベント Event

February 23, 2021

文化芸術におけるSDGs : トーク セッションSDGs in Culture and Arts: Talk Sessions

文化芸術におけるSDGs : トークセッション
https://sites.google.com/view/sdgswithart/session

「文化芸術におけるSDGsのためのファシリテーター育成事業」は、持続可能な社会の構築において文化芸術が果たしうる役割とは何かを問い、社会と文化芸術をつなぐファシリテーターのあり方を模索する複数のプロジェクトの集合体です。プロジェクトを考え、つくる上での意見を求める場、視野を拡げる目的で、スピーカーである、本事業の有識者会議参加者の方々との議論の場を設けてまいりました。
SDGsが達成される社会において文化芸術の存在は欠くことのできないものだと私たちは考えています。しかしながら、これまでの議論の中で見えてきたことは、まず、経済合理主義の文脈の中で持続可能な社会を目指そうとするとき、文化施設や教育はそれ自体の持続可能性が危うい状態であること。、さらには、世界で猛威を振るっている新型コロナ感染症によって、より厳しい状況に立たされているという現状でした。美術館の運営をまかなえるだけの集客は、一定期間の施設の閉鎖や時間あたりの入場者数を限定することにより制限され、集客モデル運営のリスクが露呈することになりました。また、来場を制限するということは、美術館として当たり前に提供してきた価値である、なまの作品に触れる経験や機会に制限をかけるということでもありました。「集客以外で社会貢献する形はないだろうか」「文化芸術の居場所とは」あるいは文化が実現しうる「場」とは何か。文化芸術の重要性を再確認し再定義することが求められているのかもしれません。
一方、美術館の「中身」である展覧会そのものに関しても目が向けられました。作品の移動が困難な現状において、自館のコレクションに対する期待は高まっています。コレクションを核としたで、課題として浮かび上がったのは、どうすれば鑑賞者が自分とのつながりを感じ取ることができるか、ということでした。専門知・経験が「つながり」を形成しうるのかどうかは、コロナ前から続く文化や芸術全体に関わる問いとも言えます。そのことは、展覧会の要素となるひとつひとつの作品に対しても問われることでもあります。たとえば、社会の課題に関与、言及するアートに鑑賞者はどのように関わっているのでしょうか?作品は社会との関わりにおいて機能しているのでしょうか?
これらはどれもアクチュアルな問題です。私たちは、これらをより多くの人と共有していきたいと考え、今回の企画に至りました。本セッションは、文化芸術の持続可能性を巡る意見交換を繰り返しつつ、未来の課題を共有していく場です。ぜひ、ご参加いただきたく存じます。

〈スピーカー〉
青木淳(建築家/京都市美術館(通称:京都市京セラ美術館)館⻑、東京藝術⼤学教授)
蔵屋美香(キュレーター/横浜美術館館⻑)
清水晶子(クィア理論、フェミニズム理論/東京大学大学院教授)
水野祐(弁護⼠、Arts and Law理事、Creative Commons Japan理事)

〈モデレーター〉
神野真吾 (芸術学/千葉⼤学准教授)

 

日時: 2月23日(火)10:00〜12:30(開場時間:9:50)

会場:Online / Zoomウェビナー

視聴申込・登録https://forms.gle/7iB7xMbCWkSjrHQs7 (googleフォーム)

言語:日本語

定員:500名

※視聴方法(ウェビナーURLなど)は開催前日18:00までに、登録いただいたメールアドレスにご案内します。お送りするURLなどの情報の第三者への共有や譲渡はご遠慮ください。
※本セッションの録画・録音、写真や動画撮影、スクリーンショット等はお控えください。
※今後の事業のため、記録(録画・録音)させていただきますのでご了承ください。
※本セッションの記録の配信予定はありません。
※入力いただいた個人情報(姓名、所属・肩書き、メールアドレス)は、本セッション以外に使用いたしません。

主催:東京大学 文化芸術におけるSDGsのためのファシリテーター育成事業
文化庁 令和2年度 大学における文化芸術推進事業
問い合わせ:utacl2020@gmail.com