「マイブック」は、学環学府の教員による著書を紹介するシリーズ記事です。著者からの一言とともに、新刊情報を中心にお届けします。新刊情報は学環学府ニューズレター『GAKKAN』の「BOOKS」コーナーでも紹介しています。（編集部）

「自由」や「自己実現」、「やりがいある仕事」といった言葉と巧みに結びつきながら若者を魅了するクリエイティブな仕事であるが、実際には不安定でプレカリアスな労働環境をオブラートに包み込み、マルチタスク化に対応できる主体性を生産する〈装置〉として機能している。「クリエイティブであれ」という呪縛が生み出す、現代の終わりなき労働とその構造を、フェミニズムの視座から批判的に捉えた、フェミニスト・カルチュラル・スタディーズの巨匠の邦訳書。（田中東子）

出版年月：2023年2月
出版元：花伝社

【目次】

序章　教育を通じた出会いとクリエイティブな経済

第１章　「クラブ」から「企業」へ

第２章　クリエイティブ労働のポリティクスを紐解く

第３章　人的資本としての芸術家

第４章　ポストフォーディズムのジェンダー

第５章　ファッション・マターズ・ベルリン

第６章　やりたい仕事を成功させる？

結論　ヨーロッパの展望