東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

研究Research

February 28, 2020

【マイブック】NNNドキュメント・クロニクル 1970-2019(丹羽美之 准教授)【My Book】NNN Document Chronicle 1970-2019 (Associate Professor NIWA, Yoshiyuki)

「マイブック」は、学環学府の教員・学生による著書を紹介するシリーズ記事です。これまで書籍の紹介は、学環学府ニューズレターの「BOOKS」コーナーにておこなってきましたが、今後はウェブサイトでもより多くの情報を発信していきたいと思います。著者からの一言とともに、新刊情報を中心にお届けします。(編集部)

丹羽美之 編 『NNNドキュメント・クロニクル 1970-2019』
1970年から日曜深夜に放送を重ねてきたNNNドキュメント(日本テレビ系列)は「真夜中のジャーナリズム」を開拓してきました。本書は、このNNNドキュメントの半世紀におよぶ歴史を集大成した待望のクロニクル(記録集)です。2465回の放送記録とテーマ別セレクションによって、類のない内容でNNNドキュメントの全貌を明らかにします。(丹羽美之)

発行年月:2020年2月
出版社:東京大学出版会


主要目次
はじめに(丹羽美之)

真夜中のジャーナリズム――NNNドキュメント(丹羽美之)
NNNドキュメントの50年――“時代を映す鏡”(菊池浩佑)
時代(いま)を切り取り,古(いにしえ)として遺す(谷原和憲)

第1部 テーマで見るNNNドキュメント
[農村] 米農家たちの闘い(松山秀明)
[沖縄] 議論する人々の島(松下優一)
[公害] 「レイト・カマー」から見た水俣(西田善行)
[原発] 核被害の経験をつなぐ(瀬尾華子)
コラム 出演者の背中を押す撮影(堀越 伶)
[ジェンダー] 境界を越えること,その苦悩と葛藤(伊藤 守)
[貧困・格差] 声をあげる労働者たち(李旼胄)
[外国人・移民] 移民政策なき移民大国で(章雯晶)
コラム 「対面」という方法(李美淑)
コラム マスメディアに傷つけられた人々(荒井 俊)
[教育] 教育問題を地域社会に取り戻す(小川豊武)
[病い] 患者たちの物語(加藤美生)
[障害] 共に生きる社会へ(丸山友美)
コラム アーカイブから老いを考える(近藤和都)
コラム 出版人から見た映像の力(渡辺千弘)
[戦争] 戦後X年特集に見る戦争観(藤田真文)
[原爆] 「ヒロシマ」を複数化する(鈴木麻記)
[アジア] アジアの戦争被害(丁智恵)
コラム 磯野恭子と中国残留婦人(王楽)
コラム これはドキュメンタリーなのか?(今枝翔太郎)
[政治] 「わたし」たちの民主主義(森田のり子)

第2部 放送記録 2465回の軌跡
1970–1979年
制作者コラム
スタートは1970年(氏田 宏)
70年1月001のドキュメントの音効(髙田暢也)
何故撮り続けることが出来たのか(池松俊雄)
瀬戸内海は,今日も碧いか,穏やかか(上原冨士夫)
《激動する沖縄》の30年(森口 豁)

1980–1989年
制作者コラム
目を閉じて見えるあれこれ(杉山平和)
社会の「空白」を映し出すNNNドキュメント(向井嘉之)
核の平和利用という幻想(片野弘一)
初演出作品の思い出(稲田裕之)
Nドキュの塔は高くそびえ(伊藤清隆)
見てしまった者の責任(武居信介)
核はいらない 核まいね(黒滝久可)

1990–1999年
制作者コラム
“仲間”に恵まれて(竹島章記)
午前1時のお迎え(大脇三千代)
『我是政治難民』制作にあたって(高岸 勝)
『プルトニウム元年』の時代(上重五郎)
NNNドキュメント93『47年目の戦災 ~大分市の不発弾爆発事故~』(10月31日)(園田雅之)
NNNドキュメントと私(西文俊)
ドキュ7(佐藤幸一)
時空を超え「思い」を伝える(河野信一郎)

2000–2009年
制作者コラム
犯罪被害者・声なき声を届けたい(堀川雅子)
Nドキュとの出会い(芝田和寿)
25本の花を咲かせた,ある言葉(金本進一)
小さな声と正義(安田(重森)由佳)
志布志事件「嘘ひいごろ」 Nドキュへの思い(蛭川雄二)
Nドキュで試行錯誤した“貧困報道”(水島宏明)
「伝えたい」の焦点(佐々木聰)
見過ごすな “被害者”の「痛み」(征矢野泉)

2010–2019年
制作者コラム
NNNドキュメントとともに35年(遠藤 隆)
モデル農村を見つめた30年(石黒 修)
あの日を伝え続けることが未来の命を守る教訓(渡邊 司)
Nドキュから生まれたライフワーク“X年後”(伊東英朗)
地方の片隅で生きる(岩本千尋)
ドキュメント45は福島をどう描いているだろうか(佐藤 崇)
共感の先にある,同期.(有田泰紀)


主担当教員Associated Faculty Members

教授

丹羽 美之
  • 社会情報学コース

Professor

NIWA, Yoshiyuki
  • Socio-information and communication studies course