東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

研究Research

February 14, 2020

【マイブック】足をどかしてくれませんか。(林香里 教授)【My Book】Ashi wo Dokashite Kuremasenka (Professor HAYASHI, Kaori)

「マイブック」は、学環学府の教員・学生による著書を紹介するシリーズ記事です。これまで書籍の紹介は、学環学府ニューズレターの「BOOKS」コーナーにておこなってきましたが、今後はウェブサイトでもより多くの情報を発信していきたいと思います。著者からの一言とともに、新刊情報を中心にお届けします。(編集部)

『足をどかしてくれませんか。 メディアは女たちの声を届けているか』
林香里 編・著、小島慶子、山本恵子、白河桃子、治部れんげ、浜田敬子、竹下郁子、李美淑、田中東子 著

相変わらずどこに行っても日本人男性だらけの東京大学の日常に、天を仰ぐ思いです。「安定」した制度や構造こそ、不平等を生む―大学、マスメディア、そして日本社会全体が、現状再生産のシステムに拠りかかって、女性や性的マイノリティの現実にあまりに無頓着ではないか。そんな問題意識とともにつくられた本です。たくさんの人に手に取っていただきたいです。(林香里)

発行年月:2019年12月
出版社:亜紀書房

もくじ
1 「女性メディア研究者」の居場所探し――MeDi(メディア表現とダイバーシティを抜本的に検討する会)発足に至るまで(林香里)
2 「女子アナ」から考察する日本社会――メディアと権力とジェンダーの関係について(小島慶子)
3 つながることで変わること――女性ジャーナリスト勉強会の20年(山本恵子)

特別対談01 ブルボンヌさん、どうして女装するのですか?(ブルボンヌ、家弓隆史、林香里、小島慶子)

4 炎上の影に「働き方」あり!――メディアの働き方改革と表現を考える(白河桃子)
5 ジェンダー炎上する広告やCM――市民は何に怒っているのか(治部れんげ)
6 ネットミソジニー――行き場のない憎しみが女性に向かっている(浜田敬子、竹下郁子)

特別対談02 伊東さん、なぜ企業にとってダイバーシティは成長戦略の一つなのですか?(伊東正仁、浜田敬子)

7 「殻」を破ろうとする韓国の女性たち――消される「声」に抗して(李美淑)
8 パーソナルな思い出と、フェミニズムについてのブックガイドのようなもの(田中東子)

特別対談03 武田さん、フェミニズムは怖いものですか?(武田砂鉄、田中東子)

著者紹介
林香里(東京大学大学院情報学環教授)
小島慶子(エッセイスト)
山本恵子(NHK名古屋拠点放送局報道部副部長)
白河桃子(相模女子大学客員教授、ジャーナリスト)
治部れんげ(ジャーナリスト)
浜田敬子(Business Insider Japan統括編集長)、竹下郁子(Business Insider Japan記者)
李美淑(立教大学グローバル・リベラルアーツ・プログラム運営センター・助教)
田中東子(大妻女子大学文学部教授)


主担当教員Associated Faculty Members

教授

林 香里
  • 社会情報学コース
  • アジア情報社会コース

Professor

HAYASHI, Kaori
  • Socio-information and communication studies course
  • ITASIA program