東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

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January 31, 2024

第2回渋滞予測チャレンジコンテストの開催
~高速料金・ルート検索データを活用した高速道路の渋滞予測高度化への挑戦~

NEXCO東日本(東京都千代田区)と東京大学大学院情報学環(東京都文京区)(以下「主催者」という。)は、ビッグデータの活用による渋滞予測高度化を目的に、第2回渋滞予測チャレンジコンテストを開催します。第1回コンテストと同様に、交通量や速度データに加え、今まで活用していなかったルート検索データ(高速道路のお出かけ予定情報)を利用して渋滞予測を行っていただくものです。
今回は、第1回コンテストと比較し、交通量データ等をより詳細に提供することで更なる予測精度の向上を目指すとともに、東北自動車道を予測対象に追加することにより汎用性の向上を図ります。

1.チャレンジコンテストの概要

モデリング部門:主催者から提供するデータを基に渋滞予測アルゴリズムを開発し、2024年4月1日から5月6日までの間の指定日(GW期間含む)の渋滞予測を行っていただきます。主催者から提供するデータはトラフィックカウンターによって計測される速度や交通量データ、ドラぷらルート検索データ等になります。

2.スケジュール

2024年1月31日(水) 募集開始
2024年2月15日(木)16時~ コンテスト概要、提供データ概要等の応募者説明会(Web)
2024年3月31日(日) 募集締切
2024年4月~5月 渋滞予測の予測精度評価
2024年6月 1次選考(最終選考候補者選定)
2024年6月(下旬) 最終選考(プレゼン審査によるモデリング賞の選定)、表彰式

3.応募資格

法人・個人問わず、どなたでも応募可能です。

4.応募方法

コンペティションサイト「SIGNATE」に公開する本コンテストの専用ページからお申し込みください。
URL: https://signate.jp/competitions/1299

5.審査員

東京大学大学院 情報学環 教授 越塚 登
東京大学 空間情報科学研究センター 准教授 澁谷 遊野
モビリティジャーナリスト 楠田 悦子
NEXCO総研 交通環境研究部 交通研究担当部長 邢(シン) 健(ジャン)
NEXCO東日本 管理事業本部 ITS推進部長 中西 規祥

6.チャレンジコンテストとは

NEXCO東日本と東京大学大学院情報学環が、2011年に締結した『情報社会基盤に関する研究協力協定』に基づいた、「データ利活用の取り組みに関する共同研究」の一環の取り組みです。
NEXCO東日本が、より安全・安心な交通の未来を作るために取り組んでいることの1つが渋滞予測です。渋滞に関する研究は、発生原因・緩和の方法などが見つかっているものの、予測を行う実務では長年の経験に基づき予測を行っている状況です。
本コンテストは、同社の掲げる「自動運転社会の実現を加速させる次世代高速道路の目指す姿(構想)」(2021年4月28日発表)の重点プロジェクト(6)・(29)の1つとして、ビッグデータの活用による渋滞予測の精度向上を目的とした革新的なデータ分析事例を募集するものです。

NEXCO東日本グループでは、2021~2025年までの期間を「SDGsの達成に貢献し、新たな未来社会に向け変革していく期間」と位置づけ、様々な取組みを行っています。
今回の渋滞予測チャレンジコンテストの開催については、渋滞緩和による安全な道路空間の提供につながる事業活動としてSDGs目標の3番、9番に貢献するものと考えています。

 

お問い合わせ先

【報道関係者専用】
NEXCO東日本広報課 Tel. 03-3506-0175
東京大学大学院情報学環 越塚研究室  mail:office_at_koshizuka-lab.org ※_at_は@に置き換えて下さい。

【お客さま窓口】
NEXCO東日本お客さまセンター Tel. 0570-024-024 または、 Tel. 03-5308-2424

 

【コンテスト部門詳細】

モデリング部門

課題内容: トラカンデータ※1や「ドラぷら」ルート検索データ※2等から、翌日の0時〜24時までの渋滞の有無を1時間毎に予測するアルゴリズムを作成し、期間内の指定日における渋滞を予測していただきます。
対象期間: 2024年4月1日~5月6日間の指定日(GW期間含む)
対象路線: 関越自動車道・東北自動車道(関東地域)
提出成果: 予測モデル(ソースコード、学習済みモデル等)
評価方法: 提出された予測と実際の渋滞結果を比較し、定量的に精度賞の対象を選定
副  賞: 精度賞1位30万円 2位20万円 3位10万円、4~10位5万円
モデリング賞10万円×2名(精度賞受賞者を対象に予測モデルの定性評価)
提供データ: トラカンデータ、ドラぷらルート検索データ、ルート検索補助プログラム、観測日時、渋滞状況、高速道路の各区間情報(マスターデータ)。各データはコンテストサイトにて提供。提供対象期間は2021年4月8日~2023年7月31日

※1 トラフィックカウンターによって計測される速度や交通量のデータ。首都圏近郊では概ね2km間隔で設置しており、車の走行速度から高速道路が渋滞しているかどうかを判別しています。
※2 NEXCO東日本HP ドラぷらで、お客さまが出発・到着インターチェンジを選んで高速料金・ルートの検索のデータです。

 

【参考】第1回渋滞予測チャレンジコンテストとの主な相違点

第1回コンテスト入賞者が作成した予測モデルを使用し、対象路線や時期を変更して分析すると予測精度が低下したことから、以下の通り変更。


※このほか、第1回の入賞者の予測モデルを公開することで、更なる渋滞予測精度の向上を図ります。