東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

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June 7, 2022

森田崇文さん(先端表現情報学コース博士課程2年・筧研究室)らの研究がCHI2022でHonorable Mention Awardを受賞しました


【受賞日】  
2022年5月3日

【氏名 (所属)】
森田崇文(学際情報学府D2)、桑島悠(芝浦工業大学)、南之園彩斗(芝浦工業大学)、前田真吾(東京工業大学 教授)、筧康明(情報学環 教授)

【受賞した賞の名称と簡単な説明】
CHI 2022 Honorable Mention Award
受賞リスト: https://programs.sigchi.org/chi/2022/awards/honorable-mentions
CHI 2022(The ACM CHI Conference on Human Factors in Computing Systems)はヒューマン・コンピュータ・インタラクション分野のトップカンファレンスであり、2022年4月30日から5月5日に米国ニューオーリンズとオンラインのハイブリッド形式で開催されました。Honorable Mention Awardは投稿された全論文のうち、上位5%の論文が受賞する賞です。

【受賞された研究・活動について】
Takafumi Morita, Yu Kuwajima, Ayato Minaminosono, Shingo Maeda, and Yasuaki Kakehi. 2022. HydroMod : Constructive Modules for Prototyping Hydraulic Physical Interfaces. In CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (CHI ’22). Association for Computing Machinery, New York, NY, USA, Article 393, 1–14.
https://doi.org/10.1145/3491102.3502096 [Honorable Mention Award]

Takafumi Morita, Yu Kuwajima, Ayato Minaminosono, Shingo Maeda, and Yasuaki Kakehi. 2022. Demonstrating HydroMod : Constructive Modules for Prototyping Hydraulic Physical Interfaces. In CHI Conference on Human Factors in Computing Systems Extended Abstracts (CHI EA ’22). Association for Computing Machinery, New York, NY, USA, Article 187, 1–4.
https://doi.org/10.1145/3491101.3519893

近年、気体や液体などの流体を扱うアクチュエータが、ソフトロボットや形状変化インターフェースへの応用で注目される。HCIの分野では、これまで空気制御を利用したインフレータブルなプロトタイピングツールが各種開発されてきたが、液体制御のツールの開発はあまり進んでいない。本研究では、液体を用いたインタラクティブシステムのプロトタイピングへの参入障壁を下げることを目的として、液体の流れを簡単に生成し、プログラムによって液体の流れを制御できる新しいモジュールキット「HydroMod」を提案する。HydroModは手のひらサイズの小型モジュールで構成されており、モジュールを接続するだけで、電気流体力学(EHD)現象による液体の流れを発生させることができる。さらに、ユーザはモジュールを組み替えるだけで、流路を設定・制御することができる。ウェアラブル機器やソフトアクチュエータ、実体ディスプレイなどへの応用を目指す。

研究紹介動画(30秒):https://www.youtube.com/watch?v=L39n1hec_xM
研究紹介動画(3分20秒):https://www.youtube.com/watch?v=L0crdRAl4Ig

【森田崇文さんのコメント】
僕は博士課程からHCI分野に移ってきて、最初は右も左も分からなかったのですが、xlabの皆さんにとても優しく受け入れていただいて、今こうして毎日楽しく研究できる環境を作っていただき本当に感謝しております。あらためまして、筧先生、xlabメンバー、合同研究先の共著者の方々、本当に皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。
初めて参加したCHI2022では、Full PaperとInteractivity(demo)の双方に採択され、Full PaperでHonorable Mention Awardを受賞することができました。このような場で僕たちが作ったHydroModをお披露目することができてとても嬉しく存じます。CHIはとても素敵なコミュニティで、世界中の研究者の方々と沢山の議論ができ、とても充実した時間でした。また来年もCHI2023に戻ってこられるように、これからも楽しく全力で研究に励んでいきます!