東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

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February 1, 2019

戦前の白黒写真をAIでカラー化×AR(拡張現実)表示する
「記憶の解凍」 ARアプリ公開のお知らせ

 東京大学大学院情報学環 渡邉英徳研究室は、AI技術を活用してカラー化した“戦前の広島”の白黒写真を、地図・AR(拡張現実)ビューに表示する「記憶の解凍」ARアプリを公開しました。
 私たちのチームはこれまでに、数百枚の白黒写真をAI技術でカラー化し、さらに、被爆者との対話を重ねて色を補正することによって、過去の記憶を辿る旅を続けてきました。最新技術と、被爆者・若者たちのコミュニケーションが組み合わさることで、これまで凍りついていた記憶が「解凍」され、よみがえります。
カラー化された過去の写真は、私たちの心のなかに、これまでにない感情を喚起します。その写真が、アプリを通して、現在の広島の風景に重ね合わされるとき、私たちの眼の前には、切り撮られた過去の日々につながる、時の窓が開きます。
 本アプリは、渡邉英徳教授とともに活動を進めてきた、広島市在住の庭田杏珠さんとのコラボレーションによって制作されたものです。
 つきましては、本件について記事掲載および取材等をお願いいたしたく、ご案内申し上げます。


アプリ名称:「記憶の解凍」ARアプリ
アプリダウンロード(無料):
App Store / Google Playにて、キーワード「記憶の解凍」で検索

制作チーム:
• 原案・カラー化・アプリ作成:渡邉英徳×庭田杏珠
• 考証協力:濱井德三、ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会
• 写真提供:濱井德三、今中圭介、緒方昭三、片山曻、諏訪了我(浄寶寺)、高橋久、多田良子、本田美和子、広島県立文書館、広島市公文書館、アメリカ公文書館(撮影:尾木正己)
• タイトルロゴデザイン: 秦那実
カラー化技術提供:早稲田大学 石川博研究室
平和記念公園(爆心地)街並み復元図提供:中国新聞社

【アプリ画面イメージ】

衛星画像・戦前地図の切り替え・個別資料の表示

広島平和記念公園におけるAR(拡張現実)表示

【関連教員】
渡邉 英徳