東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

ニュース News

November 30, 2017

博士の学位授与の取消しについて

このたび、学際情報学府が認定した博士(学際情報学)の学位授与が取り消されるというたいへん深刻かつ残念な事態が生じました。深くおわび申し上げます(詳細な情報はこちら[http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_291130_j.html] の大学本部の発表「博士の学位授与の取消しについて」と学府長のメッセージ「博士(学際情報学)の学位授与の取消しを受けて」を参照してください)。

取消しの根拠は、学位授与の根拠となった学位請求論文に、他者の著作物からの引き写しや不適切な利用箇所が存在すること、また、それらの中に当該論文の主要箇所とも深く関係している箇所が少なからず含まれていることが確認されたためです。

不正行為は、他者への敬意を欠き、論文を執筆して新たな知見を生産する作業の基本を守らない行為です。真摯に研究と教育に励んできた学環・学府の構成員のみならず、東京大学全体への信頼を損ね、ひいては学術の根底をゆるがすものと言わざるを得ません。

私たち、情報学環・学際情報学府は、失われた信頼を取り戻すべく、一歩一歩、地道な努力を続けていく決意でおります。すでに再発防止策を教育全般と学位審査体制について定め、着実に実行に移しています。

二度とこのような事態を繰り返すことなく、より充実した、質の高い教育と研究を実現すべく、学環長・学府長として全力を尽くしてまいります。

 

2017年11月30日

東京大学大学院情報学環 学環長
東京大学大学院学際情報学府 学府長

佐倉 統