September 20, 2024
東京大学とアルジャジーラ、ガザ地区の戦災VR教育コンテンツの共同開発についてMOUを締結
発表のポイント
◆世界的な報道機関アルジャジーラと東京大学の研究チームの提携
◆ガザ地区の戦災VR共同コンテンツを共同開発
◆ VRコンテンツで戦災の追体験を可能にし、新たな平和教育の地平を拓く

プロジェクト・メインビジュアル
概要
東京大学大学院情報学環メディア・コンテンツ総合研究機構(機構長:大学院情報学環教授 渡邉英徳)とアルジャジーラ・メディア・ネットワーク(カタール国)は、パレスチナ・ガザ地区の戦争被害を一人称視点で追体験するVRコンテンツの共同開発に関してMOUを締結しました。
同大学院の渡邉英徳研究室はこれまでに、戦災・災害の資料をデジタルアース上に展開する「多元的デジタルアーカイブズ・シリーズ」や、ウクライナやパレスチナ・ガザ地区の戦争被害について、衛星画像を活用して分析・発信するプロジェクトなどに取り組んできました。当該技術の社会実装に関しては、NHK・TBS・朝日新聞社・読売新聞社など、国内マスメディアと連携して研究成果の社会への還元に取り組んできました。
同研究室の小松尚平特任研究員は、ウクライナの現地協力者らと制作したウクライナの戦争被害を記録したバーチャル空間を、アバターを介して体験できる「戦災VR」システムを開発し、各地で展示活動を行なっています。
今回の取り組みにおいては、世界的なメディア機関であるアルジャジーラと連携し、パレスチナ・ガザ地区を主題とした「戦災VR」コンテンツの共同開発を行ない、研究・教育における利活用を目指します。紛争報道などにおいて世界的に高い評価を受けているアルジャジーラから映像・画像データの提供を受けるとともに、情報学環の研究者と共同でVRコンテンツのストーリーや構成を検討、没入感をもって戦災の実像を世界に伝える最先端のVR・メタバースコンテンツを開発していきます。

図1:TBS Tech Design Xでの「戦災VR」実演

「ガザ地区 日本支援施設の被害」(2024年1月公開)
研究グループ構成員
東京大学大学院情報学環・学際情報学府
渡邉 英徳 教授(プロジェクト責任者)
兼:東京大学大学院情報学環メディア・コンテンツ総合研究機構 機構長
滋野井 公季(プロジェクトリーダー)
東京大学大学院情報学環・学際情報学府 客員研究員
小松 尚平(開発責任者)
東京大学情報学環・学際情報学府 特任研究員
問合せ先
(研究内容については発表者にお問合せください)
東京大学大学院情報学環メディア・コンテンツ総合研究機構 機構長・教授
渡邉英徳
Email: hwtnv”@”iii.u-tokyo.ac.jp
東京大学大学院情報学環・学際情報学府 客員研究員
滋野井 公季 (しげのい こうき)
E-mail:shigenoi”@”g.ecc.u-tokyo.ac.jp