東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

教員 Faculty

准教授

KHOHCHAHAR, Chuluu E.

Associate Professor

KHOHCHAHAR, Chuluu E.

  • アジア情報社会コース

研究テーマ

  • アジアの法・歴史・社会
区分:
学環所属(基幹・流動職員)
  • ITASIA program

Research Theme

  • Comparative Asian Law, History, and Society
Position: 
III Faculty (Core & Mobile)
略歴

2013年3月京都大学大学院法学研究科博士課程修了(法学博士)。同大学白眉センター特定助教を経て、2016年10月東京大学東洋文化研究所准教授。2017年4月大学院情報学環准教授(流動教員)。長期在外研究先は米国と英国、豪州。

Biography

2017.04-To-Date Associate Professor at the Interfaculty Initiative in Information Studies, the University of Tokyo
2016.10-To-Date Associate Professor at the Institute for Advanced Studies on Asia, the University of Tokyo
2016.02-2016.05 Visiting Assistant Professor of East Asian Languages and Civilizations, at the Department of East Asian Languages and Civilizations, Harvard University
2015.08-2016.08 Visiting Scholar at the Harvard-Yenching Institute, Harvard University
2013.12-2014.11 Academic Visitor at the Centre for Socio-Legal Studies, Faculty of Law, University of Oxford
2013.04-2016.09 Assistant Professor at the Hakube Center for Advanced Research with affiliation to the Graduate School of Law, Kyoto University
2011.06-2012.03 Visiting Fellow at the ANU College of Asia and the Pacific, Australian National University
2010.04-2013.03 DC1 Research Fellow of the Japan Society for the Promotion of Science
2007.10-2008.03 Research Student at the Faculty of Law, Kyoto University

● Educational Background
2010.04-2013.03 Doctoral Course, Graduate School of Law, Kyoto University (LL.D.)
2008.04-2010.03 Master Course, Graduate School of Law, Kyoto University (LL.M.)
2005.04-2007.03 Doctoral Course, Graduate School of Letters, Hokkaido University (Specialization: cultural/legal anthropology)
2003.04-2005.03 Master Course, Graduate School of Environmental Science, Aomori University (Env.Sc.M.)
1998.09-2002.07 Undergraduate Course, Faculty of Law, Inner Mongolia University (LL.B.)


私はこれまで、主に法制史の研究を行って来ましたが、法社会学や法人類学もかじったことがあります。ご覧のとおり、いずれも「法」に関連していますが、「ガチ」な法学的な研究ではありません。むしろ、「法」を広く社会と歴史の中で多面的に考察することを試みています。最近行っている研究は次の三つのテーマに集中しています。

第一に、前近代アジアにおけるローカルな裁判の比較研究です。主に日本やモンゴル、韓国、中国の事例を預かっています。データは基本的に末端の役所で作られた裁判記録文書から得ています。なぜ末端の役所に注目するのかというと、それは国家と社会を結ぶ最も重要な機関であると考えているからです。末端役所での裁判実情に注目することで、アジアの伝統的な諸社会で国家がどの程度まで社会正義を実現しようとしていたのかを明らかにしたいと思っています。

第二に、帝国と法についてです。帝国と言えば一般的に、一つの政権下に文化的に異なる諸「民族」が統治されている帝政国体を指します。しばしば国民国家の対象概念として使われますが、帝国も国民国家も国の一形態に過ぎません。多様な「民族」を一つの国家に治める時に、前近代における様々な帝国がどのような制度を設け、またどのような正義を実現しようとしていたのかについて本研究で考えています。

第三に、モンゴルの法と歴史についてです。本課題が扱う具体的なテーマは、上掲の二つの課題に加えて土地所有や狩猟規範などのように広範に亘ります。また、現代モンゴル社会における法や社会秩序のあり方(とりわけ「法と宗教」や「田舎における法」といったテーマ)についても、フィールドワークを行うくらいに真剣に取り組んでいます。この関連では、モンゴル以外の現代中央アジア諸社会にも視野を広げています。

なお、以上の諸研究課題に加えて、正義論一般や身分秩序、アジアにおける国際法の歴史、比較憲法デザイン等のテーマにも興味を持っています。研究対象や興味が広すぎると批判されるかもしれませんが、私自身としては、基礎研究を広く且つ面白く語ることを試みているつもりです。兼任先の東洋文化研究所では文学や政治学、地域研究などの自分にとって新鮮な専門分野の研究に触れることが多く、大変勉強になっています。これからは情報学環において、「情報」とは何かという命題の理解に少しでも近づけたらと願っています。