東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

教員 Faculty

准教授

金子 知適

Associate Professor

KANEKO, Tomoyuki

LAB WEBSITE

金子知適研究室
http://game.c.u-tokyo.ac.jp/ja/

  • 総合分析情報学コース

研究テーマ

  • ゲームプログラミングと人工知能:緻密な計算と大局観との調和
区分:
学環所属(基幹・流動職員)
  • Applied computer science course

Research Theme

Position: 
III Faculty (Core & Mobile)
略歴

東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了.博士(学術).2002年同大学大学院総合文化研究科助手.2007年助教を経て2012年より准教授.

主要業績

詳細は <発表文献のページ> をご覧ください。


コンピュータが様々な場面で役に立つようになることは,情報技術に関わる多くの研究者の願いでしょう.人間とコンピュータの対決が注目を集めている将棋や囲碁などゲームの分野でも,熟達した人間の判断力を目標にして,研究者は努力してきました.将棋や囲碁などの思考ゲームは,誰が指した手でも良い手は評価されるので,誰でも,コンピュータでも参加できて,また対局することである程度客観的に強さを測れる点が研究に適しています.

研究室のテーマの一つとして,GPS将棋というオープンソースの研究プログラムを開発してきました.2013年には,A級棋士との史上初の対局が実現し,コンピュータの勝利がニュースにもなっています.その対局では,本学駒場Iキャンパスの情報教育棟の設備を借用するなどして,約700台のコンピュータを活用し,全体で1秒間に約2.5億の局面を読む速度を実現しました.速度があがると,自分がこう指したら相手がどう応じて…と,コンピュータが未来の展開を考える際に,より先まで読むことができます.図はゲーム木と言って,局面をノードに指手を枝に対応させた,コンピュータが先を読むモデルです.数値は大きいほうが先手有利を表す形勢の予測値で,先手は数値が大きくなる展開,後手は小さくなるような展開を選びます.強いプレイヤを作るためには速度以外にも,どの局面を深く読んでどこを見切るかの探索手法と,形勢判断の正確さが重要です.形勢判断については,棋譜を教師とする機械学習が実用化されて,精度が格段に向上しました.現在では,プロ棋士が指した手と指さなかった手をそれぞれの先の展開を予想しながら優劣を比較して,数百万から億の種類のパラメータを調整しています.

このような探索や機械学習のほか,強くなったコンピュータにどのように局面を認識しているかを言葉で説明させたり,人が解いて楽しい詰将棋問題を作成させたり,あるいは囲碁やブリッジなど様々なゲームとの関係を研究したりなど,コンピュータの世界と人間の世界をつなげるための様々な研究テーマがあります.また研究以外では,ACM-ICPCなどプログラミングコンテストに本学から挑戦する学生を応援しています.興味を持たれた方は電子メールで連絡してください.

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