教授
佐藤 洋一
Professor
SATO, Yoichi
- 先端表現情報学コース
研究テーマ
- 視覚メディア工学
- 区分:
- 学内兼担・授業担当教員
- Emerging design and informatics course
Research Theme
- Computer Vision & Pattern Recognition
- Position:
- Affiliated Faculty
- 略歴
1967年生まれ。1990年東京大学工学部機械工学科卒。1997年米国カーネギーメロン大学計算機科学部Ph.D. in Robotics修了。東京大学生産技術研究所講師、助教授を経て、現在教授(情報学環兼担)。
- 主要業績
詳細な業績は佐藤洋一研究室(発表文献)をご覧ください。
私達の研究室では、画像・映像の認識と理解を取り扱うコンピュータビジョンと呼ばれる学術領域において、実世界における人間と情報システムのインタフェースの高度化に向けた研究を進めています。
■実世界における人の行動のセンシングと理解
私たち人間は、他の人を観察することにより、どのような動作で何を行なっているのかを即座 に理解することができます。しかしながら、同じことを計算機で実現することは容易ではありません。一言で人間の動作・行動といっても、誰がどこにいるのか ということから、身振りや手振り、表情、どこを注視しているのかなど、その内容は多岐にわたります。これに対し、私たちの研究室ではこれまでにさまざまな コンピュータビジョンの技術を開発してきました。特に、最近では、人の注意を踏まえた自然なインタラクションの実現に向けて、人の視覚的注意を知るための 視線センシング技術や、人の視覚機能の特性として視線がどこに引き付けられやすいかを表現する視覚的顕著性モデルの高度化などに関する研究に重点的に取り 組んでいます。このような技術は、安心安全な社会実現に向けた防犯カメラ映像解析、ヒューマンマシンインタラクションへの応用など、幅広い分野での応用が 期待されています。
顔姿勢と表情の同時推定
視覚特性を考慮した
視覚的顕著性モデルの構築
■光を読み解く反射解析
カメラにより撮影された画像は、実空間内の光線の分布を切り取ったものであり、光源からの 光エネルギーの放射、物体における光の反射・吸収・透過、撮像センサにおける光エネルギーの記録、のプロセスを経て生成されたものです。コンピュータグラ フィックスが、このプロセスを如何に効率的にかつ精度良く再現し画像を生成するかを扱うのに対し、コンピュータビジョンにおける反射解析はその逆のプロセスを扱います。それは、画像として記録された光の分布を手掛かりに、どのような光源の下で、どのような形状と反射特性を持った物体が存在するのかを推定する、いわば光を読み解く試みです。私たちの研究室では、コンピュータビジョンにおける反射解析について、任意光源下での物体の見えのモデリング、高速な分光反射率計測、蛍光成分の分離・抽出と応用、変動照明下の明るさ解析にもとづく物体形状推定、照明変動に頑健な顔認識などの研究に取り組んでいます。
任意複雑光源下における
アピアランスの学習と合成
照明変動に頑健な顔認識