東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

教員 Faculty

准教授

大庭 幸治

Associate Professor

OBA, Koji

  • 社会情報学コース
  • 生物統計情報学コース

研究テーマ

  • 医学研究における研究デザイン、メタアナリシス、代替エンドポイントの評価、因果推論
区分:
学環所属(基幹・流動教員)
  • Socio-information and communication studies course
  • Biostatistics and bioinformatics course

Research Theme

Position: 
III Faculty (Core & Mobile)
略歴
  • 2005年 東京大学医学系研究科 健康科学・看護学専攻 生物統計学分野 修了
  • 2005~10年 京都大学大学院 医学研究科 助教
  • 2010~15年 北海道大学病院 高度先進医療支援センター 講師
  • 2015~ 東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 准教授
  • 同 医学系研究科 公共健康医学専攻 生物統計学分野 准教授(兼担)
主要業績

詳細な業績は <研究室のページ> をご覧ください。


本研究室では、大きく疫学(Epidemiology)、生物統計学(Biostatistics)の2つの学問を取り扱っています。

■疫学Epidemiogy

集団中の疾病・健康現象を計量的に捉え、これらに影響を与える因子を探索し、その因果関係を明らかにして、その影響の強さを評価し、最終的には予防手段につなげる実践の学問、およびその理論

■生物統計学Biostatistics

臨床試験、疫学研究、あるいは基礎研究で、どのデータをどう測定するか(研究デザイン)、どう解析するか(統計解析理論)の方法論を提供する応用統計学

 

現代の医学研究では、生物統計家の参加が必要不可欠とされていますし、生物統計家が論文に共著者として参加しないと投稿を受け付けないという一流医学雑誌も増えており、ますますその重要性が認識されています。具体的な研究テーマは、統計学方法論・データ解析の理論研究と、フィールドでの実証研究に大きく分かれます。以下に、簡単に紹介します。

■理論研究

講義・勉強会、他学・研究所での研修、院生・企業の研究生が参加するゼミでbrush up します。

  • バイアスが小さく効率の高い研究デザインの提案:「群間差に関する事前情報を考慮したベイズ流被験者数再設定方法と新しい評価系の提案」(2008博論)
  • 新しい統計解析手法の開発・評価:「試験治療効果の発現の遅れを考慮した解析:Staggered Entry下で群間比較に重み付きログランク検定統計量を用いる場合の確率打ち切り法と群逐次法」(2013博論)
  • 統計手法のデータ応用によるエビデンス構築:「日常診療データを用いた骨粗鬆症薬併用効果の時間依存性交絡を調整した解析」(2004年修論)

 

■実証研究

製薬企業、病院データセンター、NPO法人などで実際の研究を通じて経験します。

  • 調査票の開発と評価:「糖尿病特異的総合的QOL尺度の開発」(1998博論)
  • コホート研究、ケースコントロール研究実施:「セルフ・コントロールド・ケースシリーズ法を用いた播種性血管内凝固症候群(DIC)患者における副作用発現リスクの推定」(2010博論)
  • 健康情報提供・医療コミュニケーションの方法論:「臨床試験における医療情報開示の重要性と情報提供方法の開発:患者をサポー卜するための情報提供用文書の作成と評価」(1998博論)

 

実際の医学的問題に対して、統計的なアプローチで問題解決につなげるため、日々、研究を行っています。興味のある方は、当研究室の門をたたいてください。