教授
苗村 健
Professor
NAEMURA, Takeshi
- 先端表現情報学コース
- 情報学環教育部
研究テーマ
- 空間指向メディア技術
- 区分:
- 学環所属(基幹・流動教員)
- Emerging design and informatics course
- Undergraduate research student program
Research Theme
- Spatially Oriented Media Technology
- Position:
- III Faculty (Core & Mobile)
- 略歴
博士(工学)(東京大学)
1969年 生まれ
1992年 東京大学工学部 電子工学科 卒業
1997年 東京大学大学院 工学系研究科 電子工学専攻 博士課程修了、博士(工学)
1997年 米国・スタンフォード大学 客員助教授(日本学術振興会海外特別研究員)
2002年 東京大学大学院 情報学環 助教授
2006年 東京大学大学院 情報理工学系研究科 電子情報学専攻 助教授(現・准教授)
2013年 東京大学大学院 情報学環 教授
- 主要業績
詳細な業績は苗村健研究室(Publication)をご覧ください。
■研究テーマとポリシー
苗村研究室では、人間主体の情報技術パラダイムの開拓を進めてきました。ソフトウェア(信号処理・画像の認識と合成)とハードウェア(光学設計・センサ応用)の両者に基礎を置き、普遍的な理論体系を構築するとともに、システムを設計・実装していきます。さらに、その成果によってもたらされる人々の新たな「体験」を、心理実験を通じた評価やアート表現へと結びつけていきます。論文だけでなく、一般向けのデモ展示にも力を入れています。
■多人数調和型情報環境と複合現実感インタフェース
多人数が集う場におけるメディア技術として、実世界指向インタフェース、ユビキタス情報環境、複合現実感の分野で以下の研究を進めています。
(1) 可視光通信プロジェクタ: 映像に「情報を宿す」拡張現実型ユビキタス情報環境基盤(PVLC)
(2) 選択的画面共有方式(SHelective)
(3) 背面ディスプレイのタッチ操作で情報共有する共同作業環境(Round-Table Browsing, SHelective Plus)
(4) 音声の効果音による感想共有(ラジへぇ)
(5) 手描きの作業を拡張する紙インタフェース(Hand-rewriting, Inkantatory Paper)
■デジタルミュージアム展示支援とコンテンツデザイン
ミュージアムにおける科学コミュニケーション、創造性を刺激するインタラクションデザイン、感性に訴えるメディアアート表現の分野で以下の研究を進めています。
(1) 実物体(展示物)と映像を混在させる複合現実ディスプレイ(MRsionCase, FloasionTable)
(2) 来館者とミュージアムを結ぶコミュニケーション支援(MoCA, Peaflet, 呼吸する美術館)
(3) テーブル型情報環境のデザイン(EmiTable, Lumisight Table, Tablescape Plus)
(4) 3D CGにおけるアニメ誇張表現(E-IMPACT)
(5) 屋外大規模メディア(Sola-Color, Morphys)
■超臨場感コミュニケーションと映像構造化・空間理解
空間共有通信、実写CG合成、画像認識などの分野で以下の研究を進めています。
(1) 超解像的アプローチによる自由視点映像合成
(2) 裸眼立体ライブ映像システム(TransCAIP)
(3) メタリアリティ編集加工のための映像の認識と構造化(segmentation)
(4) 人物映像に特化した画像処理(Thermo-key)
(5) 生態調査のための画像認識を用いた野鳥検出
■学生諸君へのメッセージ
最近は、東京大学総長賞・情報学環長賞・情報理工学系研究科長賞などの受賞者を輩出しています。考えて・作って・魅せて・論じるのすべてをこなすには、相応の覚悟を持って楽しみながら取り組むことが必要です。受け身ではなく、自発的に切り拓く意欲ある皆さんの加入を歓迎します!