東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

教員 Faculty

教授

田中 淳

Professor

TANAKA, Atsushi

  • 社会情報学コース

研究テーマ

  • 災害情報、避難行動、災害下位文化
区分:
学環所属(基幹・流動教員)
  • Socio-information and communication studies course

Research Theme

  • Disaster Information, Evacuation, Disaster Subculture
Position: 
III Faculty (Core & Mobile)
略歴

1954年 生まれ

1981年 東京大学大学院 社会学研究科 修士課程修了

1981年 財団法人 未来工学研究所 研究員

1990年 群馬大学教養部 専任講師

1992年 文教大学情報学部 専任講師

2000年 東洋大学社会学部 助教授

2001年 東洋大学社会学部 教授

2008年 東京大学大学院 情報学環 教授


日本は、地震活動が活発な時期に入ったとされ、近い将来、首都直下地震や東海地震、東南海、南海地震の発生が予想されています。加えて、地球温暖化により台風や集中豪雨等の気象災害の大規模化するとの指摘もあり、実際に想定を超える降雨が増加しつつあることも事実です。

 

その一方で、社会経済の進展とともに資産の集積が進み、自然災害による被害の規模が大きくなるとともに、情報通信システムへの依存も高くなっている 現代社会では、社会経済的な影響範囲も極めて大きくなってきています。予想される首都直下地震の被害は、死者1万人超、経済被害112兆円と想定されてい ます。

 

自然災害を未然に防ぐ、もしくは軽減するためには、施設整備に代表されるハード対策に加えて、適切な情報を適切なタイミングで住民に伝え避難行動に 結びつける、あるいは正しいリスクを適切に伝え耐震化等準備行動を進めるといったソフト対策も求められています。ハードとソフトの連携が不可欠なのです。

 

幸いに、科学技術の発展により、災害に対する観測や予測の精度は向上し、リアルタイムの情報提供も格段に進歩してきました。メディアやコンテンツ作 成技術も新たな技術シーズが開発され、情報提供の高度化の可能性が出てきています。これらの技術を有効に活用し、防災・減災を推し進めること、そしてその 前提となる人間の意志決定モデルの精緻化、これが私の研究ミッションです。

 

具体的には、短期的には以下のテーマを研究します。

 

地震情報の利活用の高度化

数秒から数十秒という賞味期限の極めて短い緊急地震速報を活かすために求められるシステムやメディアのあり方を人間システムから提案する。

 

首都直下地震による被害の解明

予想される首都直下地震がもたらす社会経済的なインパクトを長期的なスパンで解明する。

 

災害情報提供のユニバーサル化

視覚障害・聴覚障害といったディスアビリティ、社会的ネットワークからのエクスクルージョンといった種々の要因を乗り越えて、すべての人に伝わるメディア環境を提案する。

 

マルチタスク性を反映した意志決定モデル

セルフ・レギュレーション理論から、マルチタスク性を反映した避難モデルや防災投資モデルを開発する。