東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

教員 Faculty

准教授

中原 淳

Associate Professor

NAKAHARA,Jun

LAB WEBSITE

NAKAHATA-LAB.NET
http://www.nakahara-lab.net/

研究テーマ

  • 経営学習論
区分:
学内兼担・授業担当教員
所属:
大学総合教育研究センター

Research Theme

Position: 
Affiliated Faculty
略歴

東京大学 大学総合教育研究センター 准教授。北海道生まれ。東大教育学部卒、大阪大大学院。大阪大学博士(人間科学)。
マサチューセッツ工科大学客員研究員等をへて、現職。東京大学大学院 学際情報学府、東京大学教養学部 学祭情報科学科を兼任。
近著に「職場学習論」(単著、東京大学出版会)、「職場学習の探究」(共編著、生産性出版)、「インプロする組織」(共著、三省堂)、「場づくりとしての学び」(共著、東京大学出版会)などがある。


■研究テーマは何ですか?

「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人々の学習、コミュニケーション、リーダーシップなどを研究しています。「経営」「組織」「学習」という3つが交差する地平に、「経営学習論(Management Learning)」とよばれる新たな学際的な研究領域を立ち上げようとしています。

これまで学習研究のメインストリームは、「子ども」がターゲットでした。「働く大人」に関する研究は存在しないわけではありませんが、相対的にあまり量はありません。特に、企業・組織内部で、大人がどのように学び、成長しているかに関しては、わかっていることが多くありません。

そこで、僕は、「企業・組織で働く大人が、どのように学び、成長し、賢く振る舞えるようになるのか、そのとき他者や組織はどのような影響を与えているのか」「そういう職場をつくるためには、マネジャーはどのようなリーダーシップを発揮するべきなのか」「大人が成長し、学ぶためには、どのような場のデザインや支援がありうるのか」について研究を進めています。

■具体的にどんな研究をしていますか?

1. 働く大人の学習環境の実態を調べる

「働く大人の学習環境の実態」や「人が育つ組織」の諸特徴をさぐるため、現在、下記のような各種の調査研究を実施しています。

1-1. 実務担当者からマネジャーへの役割移行(Transition)に関する調査研究(共同研究)
1-2. 海外勤務に向かった日本人マネジャーの組織適応・組織内革新行動に関する研究(共同研究)
1-3. 大学時代の生活と、企業における組織行動の関係に関する調査研究

(京都大学・溝上慎一先生らとの共同研究)

調査研究で得られた知見は、雑誌論文や、「職場学習論」(東京大学出版会・単著)「経営学習論」(東京大学出版会・単著)、「職場学習の探究」(生産性出版・共編著)等の研究書として出版されています。

 

2. 働く大人が学ぶため、内省するためのツールをデザインする

これまで多くのツール、教材、研修、ワークショップのデザイン・実践・評価を行ってきました。近年では、下記のような研究があります。

2-1. 組織学習診断ツールの開発
2−2. マネジメント層、新入社員、大学生を対象としたワークショップのデザインと実践

これらの諸知見は、「インプロする組織」(三省堂・共編著)、「プレイフルラーニング – ワークショップの源流と学びの未来」(三省堂・共編著)、「場づくりとしての学び」(東京大学出版会・共著)などの書籍として出版されています。

僕の研究のほとんどは、産学共同研究として推進されています。「社会と大学とのつながり」を大切にしつつ、データに基づく経営学習研究を推進する一方で、現場の方々を対象にしたワークショップ等をデザインするなどの、実践的研究を進めています。

大学と社会の間のコミュニケーション回路と、実践 − 研究の循環的関係をつくりだすことに貢献できればと考えています。