東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

教員 Faculty

教授

倉田 博史

Professor

KURATA, Hiroshi

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http://www.geocities.jp/h_kurata_statistics/

  • 文化・人間情報学コース

研究テーマ

  • 数理統計学、行列論、計量経済学
区分:
学環所属(基幹・流動職員)
  • Cultural and human information studies course

Research Theme

Position: 
III Faculty (Core & Mobile)
略歴

1996年一橋大学大学院経済学研究科理論経済学及び統計学専攻博士後期課程修了、博士(経済学)。同年山口大学経済学部助手、97年同講師、99年同助教授。2000年東京大学総合文化研究科・教養学部助教授(07年から3年間学環出向)。12年より教授。


私は統計学の理論的側面を中心に研究しています。特に統計的多変量解析の理論やそれに関連する非負行列の理論、計量経済学が対象です。具体的な研究テーマとしては、(i) 多次元確率分布のプリンシパル・ポイント、(ii) 距離行列の理論、(iii) 変換群の統計学への応用、(iv) 一般化最小2乗法などが挙げられます。詳細は私のホームページをご覧下さい。ここでは2つを紹介します。

(i) 多次元確率分布のプリンシパル・ポイント。例えば、貴方がヘルメットを作る会社に勤める技術者であるとします。会社から、成人男子の頭部の測定値(頭囲や顔の長さなど多次元)のデータ100人分を与えられ、このデータを元にして男子向けの典型的なヘルメットを4種類設計せよと言われたとします。出来るだけ無駄のないように4つを選ばなければなりません。貴方はどのように考えますか。この問題は、頭部測定データの分布を最も効率良く要約する4つの点を見つける問題と見做すことが出来ます。もっと正確に言えば、所与の多次元確率分布をk点で要約(近似)する際、最も精度の良い4点は何かという問題です。例えば、k=1点で要約するのならば、その分布の平均を選ぶのが1つの自然な答えでしょう。しかし、k≧2について考えると、もうそのような直感は働きません。プリンシパル・ポイントは、平均が最小2乗値であることに注目し、最小2乗法の考え方を応用することによって導かれた概念です。
(ii) 距離行列の理論。空間にn個の点が与えられたとき、それらの相互2乗距離をn×n非負対称行列の形に表現することが出来ます(明らかですね)。この逆が成り立つとき、すなわち、所与のn×n非負対称行列に対して、その各成分を相互2乗距離として持つn個の点の配置が適当な次元のユークリッド空間に存在するとき、その行列をユークリッド距離行列と言います。この概念の応用対象は広く、統計学では多次元尺度構成法などで主役を演じます。例えば、n人の政治家相互の類似度(各人の諸政策に対する賛否のデータなどから推定される)のデータが与えられたとします。このデータを適当なユークリッド距離行列で近似することによって、このn人を平面上にプロットし、相互関係を視覚的に捉えることが出来ます。私はユークリッド距離行列の理論的側面を研究しています。

 

指導可能な分野:
修士課程学生については、回帰分析、統計的多変量解析、統計的決定理論、非負行列、一般逆行列、計量経済学、これらを用いた社会分析などの分野で指導することができます。但し、博士課程学生については研究テーマを数理統計学の分野に制限します。修士課程入学に際しての基礎的な条件として、学部レベルの統計学科目を履修済みであること、微積分または線形代数の学習歴があることを挙げておきます。