東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 The University of Tokyo III / GSII

イベント Event

February 22, 2014

東京(2/22) 卵子提供に関する映画上映のお知らせ(転載歓迎)

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東京(2/22) 卵子提供に関する映画上映のお知らせ(転載歓迎)
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『卵子提供――美談の裏側』
(原題「Eggsploitation」2013年、米国The Center for Bioethics and Culture
制作、45分)

【イベント趣旨】
近年、日本でも第三者の女性の卵子で妊娠する事例が増え、卵子提供という方法
が知られるようになってきた。しかし一般的にこの方法では、卵子を望む不妊治
療者の願いや、女性のライフスタイルの多様化など、ポジティブな面ばかりが強
調され、もう一人の当事者である卵子を提供した女性や、生まれた子どもの抱え
る問題の実態は殆ど伝えられていない。「代理出産を問い直す会」では、このよ
うな知識や議論の偏在を前に、卵子提供者が抱えるリスクをより多くの人に伝え
るべく、卵子提供の実態を描くドキュメンタリー映画上映を行っている。

<第1回上映会>
■日時:2014年2月22日(土)14:00-16:00(開場13:30)
■場所:東京大学情報学環(本郷キャンパス)福武ホール
地下2階ラーニングシアター
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/access/index.html

「代理出産を問い直す会」代表の柳原により、本上映会の趣旨と卵子提供の現状
に関する簡単な説明を行ったうえで上映します。上映終了後には主催者である柳
原と水島により、卵子提供や代理出産など第三者の関する生殖技術の問題につい
て話し合う他、ゲストとしてメディア/ジャーナリズム研究が専門の林香里氏を
迎え、女性を巡る社会問題の報じられ方について意見交換を行います。

■司会:石川公彌子(日本学術振興会特別研究員)
■トークセッション:
林香里(東京大学情報学環、メディア/ジャーナリズム研究)
水島希(東京大学情報学環、科学技術社会論)
柳原良江(東京大学人文社会系研究科、代理出産を問い直す会代表)

■参加無料
■定員:100名(定員になり次第締め切りますのでお早めにお申込みください)
■申込み:「2/22東大上映会参加希望」と明記の上、お名前・ご所属(あれば)
を eggsploitationjapan@gmail.com までお送りください。

■主催:代理出産を問い直す会+東大情報学環佐倉研究室
■申込先/お問い合わせ:代理出産を問い直す会上映会窓口
eggsploitationjapan@gmail.com (担当:伊佐)
メール拝受の返信をもって受け付け完了とさせて頂きます。

★代理出産を問い直す会 http://www.l.u-tokyo.ac.jp/~yyanagi/
★東京大学情報学環佐倉研 http://sakuralab.jp/

【映画概要】
今やアメリカの不妊治療は数千億円規模の巨大産業に成長している。そこでもっ
とも盛んに取引されているものは何か?――人間の卵子だ。大学構内の掲示板や
ソーシャル・メディア、オンラインの求人広告では、若い女性たちが数十万円か
ら数百万円、時には1000万円にも達する額を提示されている。そして誰かの夢を
叶えるために「人助けをしましょう」と甘い言葉で誘われるのだ。

それらの求人広告はもちろん、映画やテレビドラマまでもが卵子提供に好意的
だ。卵子提供は、女性たちの助け合い、自己犠牲、科学技術の華麗なる成果とし
て描かれる。しかしそこに卵子提供の実態は表れていない。彼女たちが提供を決
めた経緯はもちろん、どのように薬を服用し、手術を受けているのか、そして提
供後、彼女たちがどうなっているのかは美辞麗句の裏に隠されたままだ。

本映画の原題は『eggsploitation』。「eggs」(卵子)と「exploitation」(収
奪)をつなげた造語である。作品内では当事者へのインタビューを通じて、実際
の「卵子提供者」の扱われ方、提供者が経験する短期的リスクや長期的リスクと
いった、今まで知られていない実態が明らかにされる。そこからは、若い女性た
ちを資源とみなし収穫し続ける姿、すなわち卵子提供の常套句である「人助け」
とは対極の収奪システムが浮かび上がってくる。

【日本語版制作】
 日本語版制作は、「代理出産を問い直す会」が、2013年度竹村和子フェミニズ
ム基金の助成を受け、生命倫理文化ネットワークセンターによる著作権の許可を
得た上で行った。なお、本映画『eggsploitation』は元々2010年にリリースされ
たが、2013年10月に更に新たな事例を追加した新バージョンが再リリースされ
た。今回、日本語版制作に用いたのは、この新バージョンである。

■Eggsploitation日本語版制作委員会
総合監修・翻訳:柳原良江
編集:石川公彌子・勝野有美・平岡章夫
映像:鈴木良子
翻訳協力:大野和基
コーディネート・翻訳協力:Christian Justin Shearn
医学監修:打出喜義
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